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資産運用の第一歩

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 漠然と資産運用を始めようとする方は多いです。なんとなく老後が不安だから資産運用をしようという考えで、株や不動産について情報収集して取り組もうとするといった感じです。今の時代、ネットで興味を持って調べると関連する広告が出てくるので、なんとなくその広告をクリックして口座を開設したりセミナーに参加されたりした方もいると思います。

 もちろん情報収集や学習は資産運用に関しては特に大事なので、それはそれで進めて良い事なのですが実際にどう資産運用するか?ということを考えて実行する前にいくつか考えるべきことがあります。

目的:何のための資産運用か

 巷では「1億円を目指す」とか「億り人」という言葉で1億円を超えることが正しい目標であるかのような宣伝されている雑誌・セミナーや老後資産2000万円問題という言葉で煽る業者さんもいらっしゃいます。インパクトのある金額で人を誘引しているのですが、何のために資産運用をするのか?を考えることが必要です。

 老後の生活のために資産運用するのか、FIRE(早期リタイア:Financial Independence, Retire Early)のための資産運用かでは、現在の年齢や資産によっても求める成果が変わってきます。

数値目標:目的のためにいつまでにいくら必要か

 例えば、老後の生活のためであれば年金をもらう65歳、あるいは定年退職の時期までに3000万円の資産という具体的なゴールです。FIREにしても老後の生活にしても、この金額をきちんと考える人は少ないですよね。なんとなく老後2000万とか、1億円でFIREとか世間に出回る数値をとりあえず目標にしている人も多いのではないでしょうか。少し考えればわかりますが、人によって老後やFIRE後の生活は違うので必要となる金額は違います。

 仮にインフレが一切なく目標達成後の資産運用を行わない(単に切り崩す生活をする)と仮定した場合、年間生活費300万円で30年間で9000万円必要ですし、年間500万円で30年間なら1億5000万円必要となります。必要な金額の算出は実はすごく難しく、資産運用をその後も続けるのかとか、インフレがどうなるかとか、(特にFIREの場合)保険料がいくらで遊興費はどのくらい使いたいか・・・etcによって大きく変わってしまいます。

 実は数値目標を定めるためには、順番的には現状を把握することが必要になります

現状把握:今何にいくら使い資産はどれだけあるのか

 将来必要なお金を把握するには、現状の生活との比較で考えることが肝要です。そのため現状把握が必要になります。今どれだけの収入があり何にいくら使っているか。それがギリギリでもっと増やしたいと思っているのか、余裕があり無駄使いなので削減できるのか、年間だとどうなっているのかを把握するのです。

 この把握や将来設計(お子様の学費など)に基づいて、資産運用に回せるお金を生み出します。資産運用に回せるお金(元本)がほとんどないという場合もありますが、例えば元手が少なくてもサラリーマンの信用を担保とした不動産投資なら借入を利用してレバレッジを効かせた資産運用が可能ですし、少ない元手でも若いうちから株などで資産運用することで大きく増やすことも可能です。

現状把握のためにやること

 これはファイナンシャルプランナーに家計相談すると必ずやることなのですが、月々の収入と支出をすべて書き出すということです。これに年間の一度あるいは半期払いの保険(損害保険など)や学費を加味することです。ただ最近では家計管理システムが口座と連動して自動で家計データをつくってくれるサービスもありのでこれらを使用すると抜け漏れを防ぎやすくなると同時に日々お金に目が向くようになります。オススメはマネーフォワードワードMEです。銀行だけでなく証券口座なども連動できるため、そのまま資産運用の管理にも利用できます。

 頻繁に口座情報を取得する必要がなければ無料で使用できます。以下のような家計の集計結果が口座連動でほぼ自動で出来上がります。

PC版:家計ー収支内訳画面)

家計把握の上でのこの手のシステムの難点は、自動認識だと給与は振込額を給与収入として記録するしかないため、給与天引きの保険を自動では記録できないことです。手入力の機能で天引き保険料分だけ収入として給与を追加し、天引き保険料を支出として追加することもできます(が、そこまでやらなくても把握できていれば良いでしょう)

iPhone版:家計簿画面

 iPhone版、Android版もあるのでいつでも手軽に確認できます。

まとめ

  • 何のために資産運用するのかを考えてみよう
  • いつまでにいくら必要となるのかを考えるためのベースとして家計の現状把握をしよう
  • 必要に応じて家計管理や資産管理のシステムを利用しよう

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